nessiponさん
黒豆を煮るのに「サビ釘」を使うのは、金属イオンに関係があります。
黒豆のあの独特の黒い色は、ナスの紫色と同じ「アントシアニン系色素」と呼ばれる物質です。
これは普通の状態では非常に不安定で、すぐ退色したりしますから、同じ色をいつまでも保つという操作は非常に難しくなります。
黒豆は縁起物ですから、あの色が珍重されるのです。けれど色のボケたようなものはありがたく思えないのが実情でしょう。
しかし、この成分も金属イオンがあると安定し、いつまでもその色を保ちます。
ゆえに金属イオンの出やすいサビた釘(鉄イオン)を使うのです。かつて釘はスチール鋼製が大半でしたからサビやすく、
しかも大量に存在するので入手しやすかったからでもあります。
釘の代りに代用出来るものとしては、「鉄の玉」等といって鋼鉄を丸く固めた専用品も市販されています。
でもそれだけに金を使うのは、とお考えでしたら、頑固な汚れを磨く時に使う「スチールウール」を使うと良いでしょう。
これも立派な「鉄」です。もちろん、石鹸成分のついていない正真正銘の「スチールウール」を使って下さい。
また「ステンレスタワシ」はダメです。
煮る時に使う鍋を「鉄鍋」にする手もありますが、最近の鍋で「鉄鍋」といえばフライパンとかすき焼き鍋しかありませんから、
実際は難しいでしょう(ほとんどが軽くて洗浄に手間がかからないアルミやステンレスばかりだから)。
ちなみに、黒豆を煮る時に重曹を使うのは初心者向きのやり方だ、と聞いた事があります。
最初から煮るのですから、ひね物(去年取れたもの等)の黒豆を使うのではなく、今年取れた新豆を使うべきでしょう。
ひね物の黒豆は煮始めから3時間かけないと柔らかくなりませんが、新物だと1時間半で充分柔らかくなってくれます。
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